バイオ燃料
2005年末時点での世界のバイオ燃料の生産量は、バイオディーゼル約400万キロリットル、バイオエタノール約3650万キロリットルです。
バイオエタノールの輸送用燃料としての利用方法には、バイオエタノールから添加剤(ETBE)を製造し、ガソリンにETBEを添加する方法とガソリンとエタノールを直接混合する方法との2通りがあります。
バイオエタノールはアメリカとブラジルの生産量が突出して多く、この2カ国で世界の生産量の約7割を占めています。
中国やインド、EU諸国などでもバイオエタノールは生産されており、生産量も年々増加の傾向にあります。
現在のところ、生産されたバイオエタノールの大半は、ガソリンとの直接混合での利用が大半です。
ETBEは生産量が多いアメリカで使用されているより、EU諸国を中心に使用されていることが多いようです。
日本では2007年1月に廃材からバイオエタノールを製造するプラントが、大阪府堺市で稼動しました。
日本政府は、地球温暖化の対策として2010年にバイオ燃料の50万キロリットル導入を目標としています。
しかし、大阪府堺市で稼動したプラントではまったく賄うことが出来ません。
50万キロリットルのうち9割以上は輸入にな頼ることになると見られています。
バイオ燃料の輸入元は、主にプラジルからのエタノールになると見られています。
しかし、ブラジルは日本のみでなく他国へも輸出しています。
世界的に需要が上昇傾向にあるエタノールであるため、日本が独占輸入するわけにはいきません。
更に、ブラジルも自国で需要が拡大しており、日本が大量輸入するのは簡単ではなさそうです。
廃棄物を原料とするなど食料と競合しないバイオ燃料の生産は石油代替の手段となり得ます。
しかし、バイオ燃料の急激な重要増加によって、とうもろこしなど燃料の原料になり得る農作物の価格が高騰するなどの問題も起きています。
早急に食料と競合しないバイオマス利用の対策が求められています。
地球温暖化の対策として、バイオマス利用が逆に地球環境を悪化させてはいけません。
その辺りは、まだまだ踏み込んで対策が取られていないの現状です。
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